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対局解説Part17(陽動振り飛車)

今回は、対陽動振り飛車の一局を解説します。

序盤は相居飛車の形でしたが、相手の方が途中から中飛車で来たので、こちらも中央を厚くする駒組みに切り替えました。

下図は▲6五歩と突かれた局面です。△同銀は▲5四歩が厳しいので、この歩は取れません。実戦では△7三銀とやむなく撤退しましたが、それに代わる強気の一手がありました。

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ここでは、△5五銀右(後手有利+680点)が成立します。

(A)▲同飛、△同銀、▲同角には、△5七飛が王手角取りで後手良し。

(B)▲同角、△同銀、▲同飛には、△4四角、▲5八飛、△9九角成と進めて後手充分です。

 

 

さて、数十手進んで下図の局面になりました。▲7六歩と銀取りに打たれ忙しい局面ですが、攻めをつなぐ常套手段があります。

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ここでは、△8六歩(後手優勢+1110点)が最善です。

(A)▲7五歩には、△8七歩成とすれば8筋が突破できます。

(B)▲8六同歩には、△同飛、▲8七歩、△9六飛と進めて後手充分。

いずれも敵陣に龍ができるため、攻めがつながります。自玉も安全なので寄せに専念できるのが強みです。