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次の一手Part8(四間飛車)

今回は「四間飛車」の対局から次の一手を考察します。

下図は後手が△2八飛と打った局面です。互いに金銀4枚の鉄壁の囲いで、そう簡単には崩せそうにありません。

先手からは▲1一龍と香車を拾う手がありますが、この局面ではより厳しい一手があります。

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正解は、▲2三龍(先手優勢+1080点)です。相手の飛車と角の位置に注目した好手ですね。このように大駒が向かい合っているときには技がかかりやすいです。

これに対しては、△2九飛成ぐらいですが、▲3六桂と打って先手優勢です。

 

 

実戦では▲3六桂以下、△6八角成、▲2九龍、△5七馬(下図)と進みました。飛車と銀の交換になっており、先手が駒得をしています。

さて、この局面で先手は何を指せばよいでしょうか。▲2一龍や▲3一飛なども有力ですが、それを上回る一手があります。

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正解は、▲6八角(先手優勢+1710点)です。一見地味な手ですが、リードを広げるには、働きの悪い駒を活用することが大切です。

(A)△同馬には、▲同金寄と相手の馬を消して先手充分。

(B)△5六馬には、▲3五角(下図)とすれば角が攻めに働いてきます。数手前の局面と比べると、角の働きが格段に良くなったのが分かると思います。

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この後は、▲2一龍や▲3一飛などで敵陣を攻略していきます。5筋に歩が打てるようになったのも大きなポイントですね。